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研究の背景


製造業では,計算機の登場と共に,設計者やエンジニアの能力を高めるために計算機を駆使した設計システムの導入を強力に推進してきた.現在,CAD(Computer Aided Design)やCAE(Computer Aided Engineering)からなるデジタルエンジニアリングは,当たり前の技術として開発現場に浸透しています.特に,設計の下流段階として位置づけられる詳細設計や生産設計の多くの場面で活用され,成果を収めています.論文や,書籍などで紹介される多くの事例が示す様に,3D-CADによる製品定義とCAEによる様々なシミュレーションによる試作レスの設計・開発技術は,非常に高いレベルに達しています.このようなデジタルエンジニアリングの高度化は,製品設計・開発における国際競争力を強化するために必要不可欠であるといっても過言ではありません. 

しかしながら,以上のようなデジタルエンジニアリングの高度化は,経済発展が著しいBRICsを含めた多くの国々でも同様の効果をもたらします.さらに,現状のデジタルエンジニアリングがカバーできる範囲の限界も認識されています.現代の非常に厳しい国際競争で勝ち残るためには,設計・開発を戦略的な知的活動とするためのブレイクスルーが待望されています. 

研究室では,これまで以上に製品設計・開発を強化するためのコンピュータ・シミュレーションに対する期待を確認し,このシミュレーションを実現する次世代のデジタルエンジニアリングに関して議論することを試みています.次世代のデジタルエンジニアリングを実現するための製品情報モデルの定義とマネジメントに関して議論し,提案する製品情報モデルを基盤とした様々な設計シミュレーションの可能性と課題を明確にするために,様々なプロトタイプ・システムを構築しています.

さらに,今後益々複雑化することが危惧される製品の設計・開発のマネジメント(プロジェクト・マネジメント)に関する話題を提供することで,製品設計・開発の高度化の可能性についても議論しています.